2025.06.02 公開授業

【公開授業の開催報告】2025年5月17日(土)に基盤科目『経営組織』の第5回「組織デザインと官僚制」の授業が公開されました

理科大MOTでは、2025年9月の秋入学者、2026年4月の春入学者向けの入試(面接日が2025年7月13日)を予定しております。それに向けて現在、公開授業を行っています。

5月17日(土)に佐々木圭吾先生の基盤科目『経営組織』の第5回授業が公開されました。本科目は経営組織をめぐる基礎的な諸理論を学ぶ授業であり、今回は「組織デザインと官僚制」がテーマに取りあげられました。

公開された前半の授業では、官僚制の“生い立ち”、“実践”、“理論化”が順序立てて解説されました。官僚制は軍隊を統率する手段として生み出され、当時の近代化の思想、社会革新、そして新しい通信技術を用いる近代システムと適合したこと、ビスマルクがドイツ帝国の宰相として官僚制組織を実現し、それを社会学者のマックス・ウエーバーが学問として理論化したことが説明されました。佐々木先生独自の視点で展開する、判り易くユーモア溢れる講義から官僚制組織の概念と理論を学ぶ機会が得られたことと思います。

纏めとしてウエーバーの「理念型」としての官僚制の要素を引用し、安定した階層的構造を持つ官僚制の原理は人間の思想や社会性に根差しているが故に、多くの企業が今日に至るまで参考にしているとの説明がありました。組織デザインの一つの基本が官僚制組織にあり、そのエッセンスを知ることが組織を構想したり、変革したりする際にとても大事になることが今日の授業で理解できたことと思います。

理科大MOTの基盤科目の授業は、技術経営をめぐる基礎的な理論をその成り立ちや現代的意義も含めて教員がわかりやすく説明し、受講生の理解を深めていく点が一つの特徴となっています。本MOTに関心がある社会人の方は、ぜひ一度、公開授業を聴講し、そのプロセスを体験していただければと思います。